滋賀県立大学環境科学部
環境生態学科
home > 研究室>教員紹介

野間直彦(のま なおひこ)


役職 講師
研究室 B3-102
内線 8303
最終学歴 京都大学大学院理学研究科(植物学専攻)博士後期課程修了
職歴

1994年〜97年 科学技術振興事業団 科学技術特別研究員(森林総合研究所九州支所に派遣)
1997年 京都工芸繊維大学繊維学部非常勤講師(生物学)、京都大学大学院理学研究科リサーチ・アソシエイト
などを経て1998年から現職

専門分野 植物生態学
所属学会 日本生態学会、日本植物分類学会、日本エコミュージアム研究会、環境科学会
担当科目 植物生態学、生物系統分類学、森林生物学・実験、自然環境特別実習、博物館学各論、生物学実験、生物資源管理学実験VI、環境マネジメント総論、博物館実習〈院〉森林生態学特論 他
研究課題

1.動物による種子散布の生態。植物は、種子を分散させるために様々な方法を発達させています。そのなかで、鳥や獣の餌になる柔らかい部分を持った液果と呼ばれるタイプの果実をつけるものが、どのように種子散布を行っているのか、それは森林の更新とどう関わっているのか研究しています。

2.イノシシおよびニホンザルの生息状況と農作物被害
湖東・湖北地方に生息するイノシシやニホンザルに関して以下のような研究を行っています。(1)イノシシやニホンザルの環境利用を、行動圏内の植生と関連づけて解析する(2)聞き取りなどで被害調査をおこない、農作物に対するイノシシやニホンザルの食害の特性について調べる(3)糞や食べあと・掘り起こしなどの生活痕跡から食性の季節変化について調べる(4)農地と山の境にある林を伐採するなどの環境改変をおこない、イノシシやニホンザルの加害を減らす効果があるか検証する。

3. 里山の生物の現状と保全策。燃料革命後に放棄された里山林は、一見したところ緑に覆われていますが、その構造は管理されていた状態からは大きく変化しており、また間伐の足りない植林が増えています。そこに棲んでいる多くの生物が絶滅の危機にあり、一方ではイノシシなどによる農作物の被害も増えていますが、周辺の里山でそれらの現状と、複合的な効果を期待する管理・利用法を研究しています。


研究業績

1.西南日本の森林を代表する照葉樹林では、液果の多くは真冬に熟し、それは冬期の主な種子散布者である鳥の個体数が増える時期に一致していることを見出しました。これらの樹種は果実を食べさせることで、種子を林内に薄く広く効果的に散布していることを明らかにしました。そして、結実数が年により大きく変わることを長期間の継続調査から明らかにし、豊作の年が種内・種間で一致する傾向があることを見出しました。さらに、自然林の果実が不作の年にはサルやヒヨドリによる果物などの農作物の食害が多くなることが明らかになりつつあります。

2.イノシシ害のある農地に隣接し放置されている林地を帯状に伐採し被害を減らす方法を開発しました。イノシシは開けた場所を避けており、高木を一定量以下に減らすと忌避効果があります。地表の植物が成長し藪ができるとイノシシの利用が増えますが、継続して管理を行うことで減らすことができ、 被害の低い状態を維持できます。伐採地の省力管理の方法として、草地になった所でめん羊・和牛の妊娠雌を放牧、林下で山菜(サワアザミ・ハタケワサビ・クサソテツ)を栽培し、どちらもイノシシの侵入を抑える効果が高いことを明らかにしました。


地域貢献活動

委員など:
・滋賀県ニホンザル保護管理計画検討委員会(滋賀県)
・大台ヶ原自然再生検討委員会(環境省)
・「災害に強い森づくり」にかかる事業検証委員会(兵庫県)
・伊吹山自然再生協議会(滋賀県・米原市)

その他:
琵琶湖周辺に侵入した特定外来生物の水草、ミズヒマワリ(キク科)とナガエツルノゲイトウ(ヒユ科)の駆除活動を継続して行っています。



Copyright (C) 2006 University of Shiga Prefecture, All rights reserved