私のこの一年

環境計画学科・環境社会計画専攻

環境社会システム大講座

金谷健

1.授業関係

 表現演習と廃棄物管理論で、昨年より少し改善した。

 まず表現演習では2点改善した。いずれも、当初予定にはなかったが、担当学生(5名)に「君たちが希望するなら、やろう」と提案し、「やります」との返事があり、やることにした。1点目は、パワ−ポイントでの発表を新たに加えたこと。3週使い、1週目が使い方説明、2週目が1回目発表・修正点指示、3週目が2回目発表であった。予想以上に学生の習熟は速く、なんとかパワ−ポイントを使えるようになった。2点目は、昨年までは両親へのインタビュ−(ヒヤリング)であったのを、「両親以外の知人」と変更し、インタビュ−内容を事前に報告・修正させたことである。事前にきちんと予約することも指示した。つまり実際のヒヤリングと同様にした(=難易度をあげた)わけである。学生が選んだのは、下宿先の大家さん、予備校時代の先生、高校のクラブの先輩(市会議員)、バイト先の上司、知り合いのホテルマンの人と様々であった。1週目がヒヤリング案の報告・修正、2週目までにヒヤリング、2週目に1回目発表・修正点指示、3週目までに補足ヒヤリング、3週目に2回目発表であった。大変だったが、学生はよくがんばり、きちんとしたヒヤリング報告ができるようになった。2点とも、少し学生負担が重いかなと心配したが、そんなことはなかったようである。パワ−ポイントもヒヤリングも、これからとても重要だと理解していたからであろう。

 廃棄物管理論では、最後4週の学生発表の際に、発表者のパワ−ポイントのスライド一覧を、今年からレジュメとして当日配布した。発表を聞いている立場(=発表者以外の学生)からすると、手元にレジュメがあるほうが発表を理解しやすいからである。これは、昨年度授業評価での学生から出された「改善すべき点」を、実施したものである。ただ、こうして当日配布するためには、発表者は2日前までにスライド一覧を提出しなくてはならない(印刷のため)。これが負担になるかなと懸念したが、特に問題なかった。

 こうして、上記2科目で「新たな改善」をしたわけだが、「学生諸君は、新たな負担増になることでも、その意義がはっきりしていれば、ちゃんとやる。」ことを再認識した次第である。

2.卒論・修論関係

 今年度から3回生の卒論ゼミ配属が1月半早くなり、10月第2週にゼミ決定、3週目から3回生卒論ゼミが開始となった。7名の3回生が配属となり、4回生の6名、院生の1名と合計して14名のゼミ生となった。こうして後期は14名の研究が同時進行(テ−マはすべて別々)するので、指導は大変だが、全員やる気のある学生ばかりで指導は楽しい。

3.学会発表等

 昨年度の卒論1件を、10月に土木学会環境システム研究論文集に投稿・発表した(仁賀・金谷:宿泊施設における環境配慮に関する研究)。査読付論文として掲載。

 昨年度の「この1年」の末尾に途中経過まで書いたが、4月に、フレ−ベル館という出版社から、子供向けに「地球環境のためにできること 第一巻 ゴミゼロ社会とリサイクル」を単著として出した。

4.社会活動

 今年からの新たな社会活動として、2002年8月に発足した、滋賀県湖南地域振興局の「生ごみ等有効活用研究事業検討委員会」に、委員として参加。

 講演は、10月に、「ひこね産・学・行政フォ−ラム交流研修会」でリサイクル法関連で1回行なった。