私のこの一年

環境計画学科・環境社会計画専攻

環境社会システム大講座

井手慎司

     

 以下、2002 年を振り返って,順不同で思いつくままに…

 昨年の前半は,前年の世界湖沼会議の後始末に追われた半年だった.世界湖沼会議NGOワークショップのテープ起こしを文章化する作業は骨の折れるものだった.また,湖沼会議の市民版報告書とでも言うべき「わたしたちの湖沼会議」をサンライズ出版から発行したが,原稿がなかなか集まらず,編集作業もほとんど一人でやらなければならなかった.かなりの時間を取られてしまった.本については幸い,県内の図書館や学校図書館などからの引き合いが多く,出版社が赤字になることはなかったそうだ.ほっとした.

 昨年度のゼミ生には苦労させられた.4人いて,いちおう卒業はさせたものの,卒論としては完成度が低く,1人を除いては,卒業後も執筆を続けさせた.それでもまだ完成していない卒論が...

 一月末,今津町の柏明彦氏没,湖沼会議の準備期間に知り合い,ゼミ生の卒論でも大変お世話になった.滋賀県にとって,これからという人材を亡くした.黙祷.

 長年,近江八幡の津田内湖干拓地に関わってきたが,今年はついに,早崎内湖についても県の調査検討委員会委員に就任.津田についても近江八幡市田園整備課の委員会委員に就任した.両内湖が復元できるのはいつになるだろう...

 今年は4月から「長」の名がつくものに三つもならされた.近江八幡市と愛東町の環境審議会会長.依頼をうけたルートは違ったが,いずれも滋賀大の北村先生の後任だった.双方とも今年度中に環境基本計画,あるいは行動計画をまとめなければならない.また環境システム計測制御学会の編集委員長ということにも.学会誌の年二回発行を季刊発行にしなければならない.投稿論文数を伸ばすのも悩みの種.

 年回りのせいだろうか? はたまたそういう年代になったということか? まだ年齢として早いと思うのだが...

 8月19日から9月3日にかけて,今年は南アフリカに出張した.セントルシア湖とヨハネスブルクでの第7回リビングレイクスとWSSDに参加.WSSDに参加した感想は,すでに講演会などでしゃべっているので省略.

 昨年の講演数は不確かながら12以上.県関係の委員会委員4件.来年の世界水フォーラムの滋賀県委員会企画委員会委員ともなった.それ以外も含めて,県の水政課とのやり取りが多くなった.

 今年の水フォーラムも,湖沼会議ほどではないが,いろいろとやらなければならないことがある.6月には早くも次の世界湖沼会議がシカゴである.準備がまったく進んでいない.

 今年の私のテーマは「流域協議会」.琵琶湖を守っていくための,流入河川流域毎の協議会が育ち,元気になってもらわないと困る.理想と現実のギャップは大きいが,やらなければならない大切なことだと思っている.

 昨年末,打ち合わせの約束をひさしぶりに失念した.健忘症のはじまりか.気をつけないと.


 ゼミ生が来年度は7人に.大変な一年になりそうだ.