地域社会との連携

藤原悌三

環境計画学科環境・建築デザイン専攻

環境計画大講座

 11月に淡海生涯カレッジ彦根校・長浜校第7回理論学習講座において「滋賀の自然と地域の防災」の講義をして、地域の安全性について説明しました。私と同世代の市民が熱心に聞いてくれました。12月には日本建築技術者協会京滋支部の技術者を対象に「超高層建築と都市環境」の講演をしました。そこでは松岡拓公雄先生、伊丹 清先生との講義「建築技術特論」の大学院生数人の高層アイデアも紹介しました。

 滋賀県研究機関連携事業推進研究は最後の年を迎えました。環境計画学科の先生方と「琵琶湖周辺の集落形成履歴の調査と環境適合都市・社会システムの形成に関する研究」をとりまとめる予定です。福本、小林両先生と非常勤の松波先生、滋賀県と各都市の建築指導課の方々と、「滋賀県地震防災研究会」を立ち上げて、自治体と大学が協力して滋賀県各地域の安全町づくりを目指した研究会を発足させました。2ヶ月に一度のペースで研究会を開いて防災対策に関連する理解を深めていきます。

 また、滋賀県建築住宅センターの協力を得て、滋賀の環境を踏まえた安全・快適町づくりを目指した研究会を福本和正先生、松岡拓公雄先生、伊丹 清先生らと発足させて、滋賀の自然環境に調和した木造建物の設計施工システム、地域計画、防災計画についての研究を進めます。 皆様のご協力のお陰で漸く木造免震実験建物が着工にこぎつけました。環境科学部棟の駐車場に実験施設が完成するのは3月末の予定です。外壁には各種の仕上げ材を用い、内装は土壁の施工プロセスを示し、天井は張らずに骨組を見せて学生の教材とする他、地震計、風速計を据付けて地震、風による建物の揺れ方を計測・解析します。また、室内には低周波数の居住性に及ぼす影響を把握するための装置も設置します。この建物の実験・計測を行うことにより滋賀県はじめ各地域の木造建物の安全性を高めるために役立てたいと思います。また、学生が木造建物の施工プロセスや仕組みを理解する一助になることを期待しています。設計図をご参照下さい。



東立面図


建物1階平面図